第37回 愛媛県西予市立三瓶小学校

作文/朝田/原田/三好/西中/竹井/菊池/浜口
 国際船員労務協会 事務局長  宮瀬 昭夫

1.開催に至った経緯と西予市

船長達と日本財団担当者の杉山恵奈さん 熱心に聴き入る生徒たち
船長達と日本財団担当者の杉山恵奈さん 熱心に聴き入る生徒たち

 四国の西地区では本事業がまだ実施されていないということで、宇和島の出身と聴いていた宮瀬昭夫氏(ジャパンライン出身で現在は国際船員労務協会事務局長)に講演会の開催について昨年の12月に打診していたところ、年が明けて連絡があり、宮瀬船長の出身校である西予市立三瓶(みかめ)小学校で開催することが決まった。西予市は、愛媛県の南部に位置し、平成16年4月1日に東宇和郡の明浜町、宇和町、野村町、城川町、そして西宇和郡の三瓶町が合併して誕生した。内陸部では温州みかんをはじめ農業が盛んで、豊後水道に面した宇和海のリアス式海岸では豊富な魚介類が獲れる豊な緑と広い海を持つ地域である。 記事を見る

2.準備等

 宮瀬船長の紹介を得て、原田船長(常務理事)が三瓶小学校の山本クニヨ校長及び担当の三浦倉光先生と連絡をとり、詳細な打合せを行い2月15日(水)に実施することになった。各種資料や講演用機材などの発送は1月中に完了した。学校側は、4,5,6年生全員の112名と学校関係者及び父兄などで合計約150名が参加した。また、今回は本事業の助成を受けている日本財団の担当者である杉山恵奈さんが臨席した。

山崎船長協会副会長の挨拶 学校OBの宮瀬船長の挨拶
山崎船長協会副会長の挨拶 学校OBの宮瀬船長の挨拶

 講演会前日の2月14日、原田船長は会場準備の為に早朝の便で羽田を発ったが、山崎副会長、宮瀬船長、私の3人は遅い便で羽田を発ち、松山空港経由予讃線にて宇和島には夕刻に到着しホテルにチェックインした。翌日、10時に学校を訪問して山本校長先生に挨拶し、担当の三浦先生を交えて最終的な打合せを済ませて、昼食後の14時から講演会を始めた。

3.講演会

 講演会は、三浦先生の司会で進められ、山本校長先生挨拶、山崎副会長挨拶に引き続いて学校OBの宮瀬船長が挨拶し、船員になったいきさつや船員としての経験談を述べた。そのあと協会作成のDVD「海と船」の上演で、私達の生活のほとんどが船による貿易に依存していることや船の運航に関する基本を知ってもらったあと私が講演した。先ず、自己紹介の中で、私が入社した山下汽船の創始者である山下亀三郎氏が当地の出身であることを話して本論に入った。講演内容は、①広くて大きい海は私達にとって非常に大切であること、②日本の海の広さは世界で6番目であること、③私達の大切な海の安全と環境を守ることことの大切さ、④現在の海賊のお話、⑤私の印象に残った航海の話、最後に、自分の将来に大きな夢を持ってその夢に向かって努力して欲しいと結んだ。終了後に、子供達からの質問に答えて講演会を終了した。

講演風景(池上船長)
講演風景(池上船長)
子供たちの質問に答える宮瀬船長他
4.おわりに

 一時期は内航タンカーがたくさん港に停泊 していて地元でも海運への関心も高かったが、 現在は、そのような船の寄港が少なくなり以前ほどではないようである。しかし、父親が船の仕事をしている子供達は何人かはいたようである。子供達は行儀がよく明るく、小学生にしては我々の話をよく理解して活発に質問をしていた。
  OBの宮瀬船長の同級生がこの小学校の前校長であり、現在の山本校長は後輩と言うことで、いろいろと話が弾み、一番感激していたのはどうやら宮瀬船長であったようである。

〈日本船長協会技術顧問 池上 武男・記〉

作文/朝田/原田/三好/西中/竹井/菊池/浜口

LastUpDate: 2024-Mar-25