第158回 香川県高松市立紫雲中学校

商船三井オーシャンエキスパート(株) 社長/船長 葛西 弘樹  
(一社)日本船長協会事務局   

香川県高松市立紫雲中学校

 

1 .開催日時

 平成28年6 月8 日(水)13:30~ 15:20

2 .学校紹介

 葛西船長が中学2 年(昭和43年)まで通っ ていた母校である高松市立紫雲中学校で「船 長、母校へ帰る」講演会を実施しました。同 校は高松市の中心街にあり、紫雲山を借景と した日本庭園で有名な栗林公園(国の特別名 勝に指定)にも近く、街中でありながら海と 山がすぐそこにあるという立地の学校でした。 昭和22年(1947年)の創立ですが、昨年2 月 に全面改築工事が完了し新学舎が落成したと のことで、真新しい体育館での講演となりま した。
 また、校訓は「自主独立」、伝統的に文武 両道で部活動が大変盛んな学校とのことで、 講演前の校舎内で我々に元気よくあいさつを してくる生徒達の様子からも校風が窺えまし た。現在の生徒数は約700名ですが、葛西船 長が在校した昭和42~43年当時は1 学年が15 クラスもあり、全校生徒が2000人を超えると いうマンモス校だったそうです。

3 .講演会概要

 対象は2 学年生242名で、講師二人で約45 分ずつ講演を行い、前半は筆者がパワーポイ ントとビデオを利用して、船や海運そして船 員の仕事に関することを中心に話をしました。 休憩を挟んで後半は、葛西船長が初めての海 と船との出会いから、外国航路へあこがれて 商船大学に進んだことや実際の船員としての 仕事、陸上勤務など自身の経験に基づいた話 を講演されました。
<葛西船長の講演項目>
・初めての海と船の出会い、四国の玄関高松、何処へ行くにも船に乗って
・外国航路への憧れ、紫雲中学校の思い出
・外航船の船長を目指して大学に進学
・卒業航海の思い出、帆船で35日かけてハワイへ
・航海士として世界の海へ
・外航船員の仕事、海上の危険、ソマリア半島沖の海賊
・日本外航海運の実情、会社での陸上勤務
・紫雲中学校のみなさんへ Dreams come true! 
 生徒たちは母校出身船長の話に真剣に耳を 傾け、講演の後には、船の建造費や船員の年 収、船上での休憩時間をどのように過ごして いるかなど、現実的な話も含め、数多くの質 問が出されました。

4 .講演後

 講演終了後、葛西船長より生徒代表へ船長 協会の記念盾が贈呈され、別の生徒よりお礼 のことばが述べられました。海運や船、船員 について意外と知らないことが多くとても勉 強になったこと、また、仕事の意義や船の大 変さを知り、今後予定されている職場体験学 習などで今日の話を活かしていきたいことな どの感想と、今回の講演に対する感謝の意を 表した立派なあいさつでした。最後には講演 者である船長二人に生徒からお礼の花束まで いただき、驚きとともにこちらまで感激して しまいました。
 後日、生徒の感想文とともに、先生からも お手紙で、生徒たちへのキャリア教育のひと つとして貴重な経験になったとのお礼の言葉 を戴きました。この講演をきっかけに少しで も多くの生徒たちが海や船により興味を持ち、 船員や海事関係の仕事に就く夢を抱いてくれ るようになることを期待します。


(常務理事 鐘ヶ江 淳一 記)

生徒達の感想文

生徒達の作文/ /

 


LastUpDate: 2024-Apr-17