第219回 子供たち向け海事講演会(広島)

(一社)日本船長協会事務局 

子供たち向け海事講演会(広島)

 

 

1.開催日時

 令和元年7 月7 日(日) 13:00~14:00

2.紹介

 海洋会中国支部との共催で恒例となった子供達向け海事講演会(第8 回)をボートパーク広島にて開催し、「船長、子供たちに海と船を語る」の講演を行いました。
 海事講演会としては、昨年同様、船長講演、無料体験クルーズ、そして東京海洋大学海事普及会の学生によるロープワークと手旗信号の体験教室の3 つの企画をセットにして進められました。
 当日は天候にも恵まれ体験クルーズでは日焼けの心配をしなければならないほどでした。
 筆者の講演の後は、二班に分かれて一方は海事普及会による手旗信号とロープワーク教室、もう一方は体験クルーズを行い、終了後両班が入れ替わる形で進められました。参加した児童とその保護者にも十分楽しんでもらえたようでした。
 なお、今回の体験クルーズは、6 m級のプレジャーボート3 隻に分乗し、折よくマツダ専用岸壁に着桟の為沖待ちをしていたPCC 2 隻を間近に見る機会に恵まれ、好評でした。
 また、学校近くの深い森の奥には「さつま日光」と呼ばれる薩摩藩島津家ゆかりの花尾神社があり、花尾小学校の校歌にも歌われています。初代藩主島津忠久は鎌倉幕府を開いた「源頼朝」と側室「丹後局」の間に生まれた子と伝えられ丹後局は「お産の神様」として現在花尾神社に祀られています。

3. 講演内容

 講演はボートパーク広島の管理棟会議室で行い、参加者は子供30名、保護者と合わせ51名でした。子供のほとんどが小学生だったので、興味を持ってもらえるように、クイズ形式での質問や、小職が乗船時に撮影した写真、映像も多用して、分りやすく以下のような内容の話をしました。
・日本の海と船による物資輸送の大切さ
・船の大きさや速さ
・世界の港や、過去に寄港した港、いろいろな航路(パナマ運河・スエズ運河)
・船員・船長の仕事や経験談、船員になるには

4.講演者雑感

 子供達は30名でしたので、一人一人の表情も良く見えて、興味を引いているかどうかを確認しながら、話しかける様に、また、ところどころでは問いかけて返事を引き出したりしながら話を進めました。また説明の中で船の大きさの比較対象物として、広島市のマツダスタジアムや新幹線のぞみ号を使って、船と比べることが出来るように資料を作りました。
 中盤の山場の「LIVESTOCK CARRIERは何を運んでいるか?」クイズでは、「空気が出入りする」と言うヒントを出すと、「動物」 と正解を当ててくれました。その後正解写真の羊がスロープを登っている写真を見せると、「ノアの箱舟!」と声を挙げる子もいました。 自分の持つ知識を柔軟に組み合わせる子供達の発想の自由さを見た気がします。
 講演最後の質問コーナーでは最初遠慮していたようですが、一人の子供が手を上げると保護者の方を含めて、次々と以下の様な質問が続きました。
・船での一番のトラブルって何ですか?
・荷物を運ぶ船で一番速い船は何ですか?
・外航船の乗組員と内航船の乗組員の違いって何が有りますか?
・何故輸送される貨物は速い飛行機では無くて船で運ばれるのですか?
・船での食事はどうしているのですか?

 その後のロープワーク教室では、筆者も、もやい結び、One Hand ボーラインノット、ダブルシートベントやクラブヒッチを子供たちの目の前で披露しました。特にただ二回輪を掛けただけの様に見えるクラブヒッチやOne Hand ボーラインノットは手品を見たかの様な表情を見せてくれました。
 講演では、子供も父母の方たちも、船の話やロープワークに興味を持ってくれましたが、やはり体験クルーズが一番好評でした。特に折よく錨泊中の自動車船の上甲板に設置されていた海賊対策用のマネキンが、その事を説明された子供達には強く印象に残った様子が後日の感想文からも読み取れました。
 今後も関係海事団体等と協力して、子供たちに海や船を身近に感じてもらえるように活動を続けてゆきたいと思います。

(常務理事 長田 泰英 記) 



感想文

生徒達の作文/

 


LastUpDate: 2020-Dec-08