第221回 子供たち向け海事講演会(鹿児島)

(一社)日本船長協会事務局 

子供たち向け海事講演会(鹿児島)

 

 

1.開催日時

 令和元年年7 月14日(日) 9:00~12:30

2.紹介

 昨年に引き続き、海洋会鹿児島支部との共催で、第3 回「子供たち向け鹿児島海事講演会」が行われ、船長講話として「子供たちに海と船を語る」の講演をしました。
 今回の海事講演会も、船長による講話、東京海洋大学海事普及会の学生によるロープワーク・手旗信号の実演講習と鹿児島湾(以下、錦江湾)の無料クルーズをセットとして行いました。同クルーズでは桜島フェリーの「よりみちクルーズ」を利用して、往復計約1 時間の錦江湾クルージングを行い、その途中にもいろいろなミニ講演をするという企画で開催されました。
 当日は梅雨前線の活動が活発化していて前日夜から大雨となり、滞在していたホテルの窓を打つ雨音で睡眠を妨げられ、また早朝5時10分には携帯電話から発せられた警告音に飛び起きると、土砂災害警戒情報が発令される有様でした。
 国道及び高速道路の一部区間が通行止めになるなど交通への影響も出ていました。さらには一部報道にて「鹿児島市内の全てのイベントの中止」なる怪情報が流されたため、早朝より参加希望者へ本講演会は予定通り開催する旨の連絡を行うなど対応に追われました。
 幸いに、雨は次第に止み、2 名のキャンセルが出ただけで、予定していた錦江湾クルージングも実施され、参加した子供達と保護者も催しを十二分に楽しんでいました。
 また、翌日の15日に鹿児島市内の山形屋にて実施された「海と船に関する何でも相談会」にも参加しました。

3. 講演内容

 講演は鹿児島本港桜島フェリーターミナル2 階のイベントスペースで行い、参加者は子供20名、保護者と合わせ34名でした。上は中学2 年生から下は小学1 年生まで様々な子供達が対象となりましたので、誰もが興味を持てるように、クイズ形式での質問や、小職が乗船時に撮影した写真、映像を多用しつつ、わかりやすく説明するように心がけて以下のような内容の話をしました。
・日本の海と船による物資輸送の大切さ
・船の大きさや速さ
・世界の港や、筆者が寄港したことのある港、いろいろな航路(パナマ運河・スエズ運河)
・船員・船長の仕事や経験談、船員になるには

 講演と学生によるロープワーク・手旗信号の実演講習のあと、桜島フェリーに乗り込みました。通常は片道約10分で鹿児島港と桜島港を行き交うフェリーですが、夏休みなどの期間中は「よりみちクルーズ」と称して約50分間の周遊クルーズが行われています。今回は団体で同クルーズを利用し、最上デッキをほぼ貸し切り状態にして、水族館の学芸員の方や市教育委員会の地学専門家によるミニ講演「錦江湾はどのようにして生まれたの?」、「錦江湾の魚たち」も実施されました。

4.講演者雑感

 子供達は20名という少人数でしたので、一人一人に話しかける様に、また、ところどころでは問いかけて返事を引き出したりしながら話を進めました。また説明の中で船の大きさの比較対象物として、桜島フェリーを使って、子供達の身近にあるものと船を比べることが出来るように資料を作ったり、色々な船を紹介する場面では、多くの原油タンカーが鹿児島県の喜入港に入港する事など、鹿児島やその他の九州他県の情報を取り入れましたので、船に対して親近感を覚えてもらえたと思います。
 講演最後の質問コーナーでは、子供達や保護者の方々から以下の様な質問が有りました。
・今まで航海してきた中で一番印象に残った場所はどこですか?
・今までで一番大変だった事は何ですか?
・船員さんは船酔いとかしないのですか、する人はどうやって対処してますか?
・同じ船に6 か月も乗っていて飽きたりしないのですか?
・今までで港から港まで航海する日数が一番長かったのはどれくらいでしたか?
・普通のフェリーは大雨とかで欠航したりするのですが、(外国に行く船は)航海中に大雨とかになったらどうするのですか?
・今まで航海した中で一番きれいだった所はどこですか?

 また、手旗とロープワークの体験講習では、見よう見まねで苦労しながらも学生の手の動きに合わせ、成功すると子供たちはみな声を出して喜んでいました。筆者も指導員の一人としてもやい結びやクラブヒッチを子供たちの目の前で披露しました。
 錦江湾クルーズ中のミニ講演では、同じような形と大きさを持つ東京湾に比べて錦江湾の水深が深い理由や、水深が230m を超えるところもある錦江湾に生息するいろいろな魚や生物についてのクイズなど、一緒に聞いていた筆者も色々と勉強になる話がたくさんあり、子供たちも周りの景色を見る間もないくらい真剣に聞き入り、楽しんでいました。
 船や船員、海運のこと、そして目の前に広がる素晴らしい錦江湾という海がある事を地元の子供たちに伝えていきたいという海洋会鹿児島支部の方々の強い思いが感じられました。今後とも船長協会として協力を続けていきたいと思います。

(常務理事 長田 泰英 記) 



感想文

生徒達の作文/

 


LastUpDate: 2020-Dec-08