第253回 東京都港区立笄小学校

(一社)日本船長協会事務局 

東京都港区立笄小学校

 

1.開催日時

 令和3 年7 月8 日(木) 10:50~11:50 

2.紹介

 今回は東京都港区立笄こうがい小学校に於いて、(一社)日本船主協会(以下船主協会)と共にキャリア教育イベント/ 出前授業の講師として、「船の役割とそこで働く船員さんの仕事について」と題した講演を行いました。
 同校は周辺の1 つの幼稚園/ 3 校の小中学校と連携して国際理解教育に力を入れています。
 今回は、我々海運の他に、製造/ 建設/ 気象情報解析/ 食品などの業種から講師が招かれ、子供達が業種(講師)を選んで、講話を聞くという形式で行われました。

3. 講演内容

 本教育イベントでは“話を聞くだけでなく、自分たちで考える/ 参加できる” 事に主眼を置いた講演内容を求められた為、以下の内容としました。
 最初に船主協会が担当するパートでは、企画部広報室/ 野垣課長が講演者となり、パワーポイントを使用して、以下のような内容の話をしました。
・お土産のチョコクッキーはどこ産でしょうか? クイズ(白地図に位置記入)
・貿易に占める航空と海運の割合とその理由
・ヨーロッパから日本まで荷物を運ぶ船の通り道クイズ(白地図に予想航路記入)
・スエズ運河について
・フロリダから日本まで荷物を運ぶ船の通り道クイズ(白地図に予想航路記入)
・パナマ運河についてその後、船長協会のパートでは、コンテナ貨物輸送に特化し以下のような話をしました。
・身近にあるコンテナターミナルについて・コンテナ船で運べるもの? クイズ及び実際の貨物の紹介
・コンテナ船の大きさ/ 乗組員は何人? クイズ
・船員の仕事と生活
・船上で出会える風景
 また、質問タイムの後にロープワークの時間を設けて(リーフノット/ シートベント)を皆でやってみて、最後に棒結びを紹介しました。

4.講演者雑感

 今回の講演では子供達への演出として、最初の船主協会パートでは同行した島本氏と小職はワイシャツ姿でサポーターとして資料配りなどを手伝っておいて、途中で小職は教室を出て子供達に見えない場所で制服/ 制帽/双眼鏡装備に着替え、野垣氏の「船の詳しい話は実際に働いている人しかわからないよね」という振りの後に教室に入るという演出を行いましたが、中々インパクトがあった様で、登場時にはどよめきと拍手が起きました。

 質問タイムでは、以下のような質問が出ましたが、普段身近に居ない船員の生活にとても興味を持ってくれたようでした。
・イルカやクジラに会えるって聞いたけど、他にどんな海の生き物と出会えますか?・魚など海の生き物とぶつかったりしないの? もしぶつかったらどうなるの?
・今まで船の上で食べた一番美味しかったものは?
・船での食事はお替りできる?
・船に乗っていてもお酒は飲めるの? また飲んで運転してもいいの?
・九死に一生を得る様な危ない目に遭った?
・海賊に出会ったりしないの?
・船に乗っている時魚釣りってするの? もし釣りをしていたらどんなものが釣れた?
・船酔いってするの?
・6~9 ヵ月船の上で仕事をしていると言ってたけど、その後のお休みは?(by 先生)
・給料は?

 講演後に、各教室を廻って子供達の様子を撮影していたスタッフから「この教室はとても盛り上がっていましたね。児童達が、自分たちが何かしている時だけでなく、話を聞いている時間帯でも食い入るように前のめりの姿勢を見せていました」と、非常に嬉しい感想を頂きました。
 また、最後に先生が「将来船長さんになりたい人」と問いかけた際には多くの子供達が元気よく手を挙げてくれました。我々の話が子供達の印象に残った証拠だなと実感しつつ学校を後にしました。

(常務理事 長田 泰英 記) 


 


LastUpDate: 2024-Mar-25