第262回 私立帝京大学小学校

(一社)日本船長協会事務局 

私立帝京大学小学校

 

1.開催日時

 令和3 年9 月15日(水) 10:40~11:40 

2.紹介

 今回は帝京大学小学校に於いて、日本船主協会と共にキャリア教育イベント/ 出前授業の講師として、「船の役割とそこで働く船員さんの仕事について」と題した講演を行いました。
 今回は、我々海運の他に、ペットビジネス/ ドラッグストア/ 歯科医師会/ 素材/ 機械・電子機器/ 建設/ 気象協会/ 飲料・食品などの業種から講師が招かれ、児童達が業種(講師)を選んで、講話を聞くという形式で行われました。

3. 講演内容

 本教育イベントでは“話を聞くだけでなく、 自分たちで考える/ 参加できる” 事に主眼を 置いた講演内容を求められた為以下の内容と しました。
 最初に船主協会が担当するパートでは、企 画部広報室/ 野垣課長が講演者となり、パ ワーポイントを使用して、以下のような内容 の話をしました。
・お土産のグミはどこ産でしょうか? クイズ
(白地図に位置記入)
・貿易に占める航空と海運の割合とその理由
・ヨーロッパから日本まで荷物を運ぶ船の通り道クイズ(白地図に予想航路記入)
・スエズ運河について
・フロリダから日本まで荷物を運ぶ船の通り道クイズ(白地図に予想航路記入)



・パナマ運河についてその後、筆者のパートでは、コンテナ貨物輸送に特化し以下のような話をしました。
・身近にあるコンテナターミナルについて
・コンテナ船で運べるもの? クイズ及び実際の貨物の紹介
・コンテナ船の大きさ/ 乗組員は何人? クイズ
・船員の仕事と生活
・船上で出会える風景
 また、質問タイムの後にロープワークの時間を設けて(シートベント)を皆でやってみて、最後にワンハンドボーラインノットの実演やロープワークの実際の使用例としてモンキーフィストを紹介しました。

4.講演者雑感

 今回の講演でも児童達への演出として、船主協会パートの最初では島本氏と筆者はワイシャツ姿でサポーターとして資料配りなどを行っておいて、途中で筆者は教室を出て児童達に見えない場所で制服/ 制帽装備に着替え、野垣氏の「船の詳しい話は実際に働いている人しかわからないよね」という振りの後教室に入るという演出を行いました。これには、講演後に頂いた校長先生からのお礼のメールでも「船長服のインパクトは絶大でした」との御言葉を頂けました。
 また、講演を行った教室の大きさが丁度20ft コンテナ4 個分位の広さでしたので、20000TEU のコンテナ船の話をする時には、「この教室の5000倍の大きさのものが運べます」や、同船の長さ400m を実感してもらう為に、帝京大学小学校の先生から提案された児童達の身近に有る物と比べる案に沿って、「同校の校舎(114m) と比べコンテナ船は3.5倍の大きさ」と紹介すると、巨大船の大きさをより実感できた為か驚愕した表情を見せてくれました。
 質問タイムでは、最初は躊躇っていましたが、その内に次々と質問が続いて最後のロープワークの時間が少なくなるくらいにとても興味を持ってくれたようでした。
 講演後に片づけをしていた所、何人もの児童達が、質問しきれなかった事を質問してくれたり、ロープワークの結果を再確認にやってきてくれました。中には家に帰って未就学児の妹さんとロープワークを試してみると言ってくれた児童もいました。

(常務理事 長田 泰英 記) 

 


LastUpDate: 2024-Mar-25