第278回 愛媛県今治市立菊間中学校

(一社)日本船長協会事務局 

愛媛県今治市立菊間中学校

 

1.開催日時

 令和3 年11月26日(金) 13:45~15:35

2.紹介

 日本中小型造船工業会が主催する「船のものづくり体験講座・キャリア教育」の一環として、「子供達に海と船を語る」の講演を行いました。
 同校は日本を代表する海事クラスター都市・今治市の西端に位置し、750年の歴史を誇る伝統工芸品“菊間瓦” の産地でもあり、四国唯一となる太陽石油の製油所の所在地です。同地に隣接した菊間国家備蓄基地では日本の石油総需要量の約3 日分を備蓄しています。

3. 講演内容

 2 年生1 クラス28名の生徒を対象に、途中休憩を挟んで約65分間、パワーポイントを使用し、資料画像や筆者が乗船中に撮影した写真や動画映像等を使用して、主に以下のような内容の話をしました。
①海運業とその役割
②同地及び愛媛県に関わりの深い船種(原油タンカー/ ばら積み船/ 木材チップ船/ コンテナ船)、世界の航路・運河等について
③船内の組織、船員の仕事 (特に海運業界の取り組みとして環境対策について)
④船員の生活、船乗りになるには など

4.講演者雑感

 筆者は今治市内の高校に3 年間在学/ 生活していた経験を持つ為、個人的にも同校を訪れることを楽しみにしていました。講演は菊間及び愛媛内の産業(製油/ 銅工業/ 製紙業)に関係する船舶に焦点を当て、2021年8 月に大王製紙向けに就航した新造船を紹介するなど海運が身近に感じられる様な工夫を凝らしました。
 資料映像として流した、“スエズ運河通峡映像” や“海の上のプロフェッショナル” には、生徒達が食い入るように見ている姿に、彼らの好奇心の高さを感じました。最後の質疑応答の時間では、“船が衝突しそうになった事は?”、“船員になるのに必要な条件” や“給与水準は?” 等様々な質問を受け、非常に興味を持ってくれた事が窺えます。
 また、生徒逹がPC で講演の感想文を作成し、提出するといった近年の教育現場の変化を目の当たりにしました。
 最後に生徒達と集合写真を撮って同校を後にしました。

(常務理事 長田 泰英 記) 

 


LastUpDate: 2024-Mar-25