第331回 子供たち向け海事講演会(広島)

(一社)日本船長協会事務局 

 

1.開催日時

2023年 7 月 9 日(日) 13:00〜16:00

2.紹介

 海洋会中国支部との共催で恒例となった子供たち向け海事講演会(第 9 回)をボートパーク広島にて開催し、「船長、子供たちに海と船を語る」の講演を行いました。
 本イベントはコロナ禍の影響で2020年〜2022年と 3 年に亘って中止され 4 年ぶり、 9回目の開催となりました。
 開催内容は、船長講演、造船講演(常石造船江種氏)、無料体験クルーズ、そして東京海洋大学海事普及会の学生による学校紹介及びロープワークと手旗信号の体験教室の 4 つの企画をセットにして行う予定で進められました。
 しかしながら前日の準備日及び当日は、折悪しく九州北部及び中国地方を中心に活発な梅雨前線の影響を受けて各地で生憎の天候となりました。当日は時間によっては雨が止む時間帯がありましたが、視程も悪く所々に流木が流れるような状況だった為、体験クルーズは中止されました。また天候により一部参加者のキャンセルも発生しました。
 筆者及び江種氏の講演の後は、二班に分かれて一方は手旗信号、もう一方はロープワーク教室とし、終了後班を交代する形で進めたのですが、参加した児童とその保護者にも十分楽しんでもらえたようでした。

3. 講演内容

 講演はボートパーク広島の管理棟会議室で行い、参加者は子供16名、保護者と合わせ28名でしたが、子供のほとんどが小学生だったので、興味を持ってもらえるように、クイズ形式での質問や問いかけを多くいれ、更には写真や動画など多用しつつ、わかりやすく説明するように心がけました。また、当初は45分間の予定でしたが、クルージングの中止を受けて、筆者の講演時間を延長する事としましたので、急遽講演用の資料を追加しました。
・日本の海と船による物資輸送の大切さ
・船の大きさ(マツダスタジアムや新幹線との比較)
・世界の港や、過去に寄港した港、いろいろな航路(パナマ運河・スエズ運河)
・船員・船長の仕事や経験談、船員になるには

4.講演者雑感

 上記の通り急遽講演時間が伸びた事から、午前中の準備時間を利用して内容を調整しましたが、より多くの動画を盛り込むことが出来た為、子供達には判り易い内容になったのではないかと思います。
 実際の講演時には、子供達一人一人の表情も良く見える距離でしたので興味を引いているかどうかを確認しながら、話しかける様に、また、ところどころでは問いかけて返事を引き出したりしながら話を進めました。更には説明の中で船の大きさの比較対象物として、広島市民が見慣れたマツダスタジアムや新幹線のぞみ号を使って、子供達の身近にあるものと船を比べることが出来るように資料を作りました。
 途 中 の「 コ ン テ ナ 船 で 運 べ る 物 」 や「LIVESTOCK CARRIER は何を運んでいるか ?」「貨物船に乗っている船員の数」などのクイズでは子供達は真剣に考えてくれていました。
 その後のロープワーク教室では、筆者も指導員の一人としてリーフノットやもやい結びを子供たちや保護者の目の前で披露しましたが、手際よく行うとまるで魔法を見ているかのように驚いてくれました。
 今後も関係海事団体等と協力して、子供たちに海や船を身近に感じてもらえるように活動を続けてゆきたいと思います。

(常務理事 長田 泰英 記) 

感想文

生徒達の作文/

 


LastUpDate: 2024-May-15