第389回 静岡県静岡市立安東中学校

(一社)日本船長協会事務局 
 

 

1.開催日時

令和7 年5 月14日(水)11:10〜12:10

2.学校紹介

 中村会長が青春時代を過ごした母校、静岡市立安東中学校(昭和43年~昭和46年)にて「船長、母校へ帰る」講演を行いました。同校は静岡駅から北に2 km 行った住宅街にあり、学区内や学区付近には、市立図書館・城北公園・浅間神社・市中央体育館・市民文化会館などがあり、文教的環境にたいへん恵まれ、また、保護者の転勤等により、全国各地からの転出入が多いのも特徴だと、学校のホームページに学校紹介がありました。昭和30年(1955年)創立、現在の校舎と体育館はそれぞれ昭和61年(1986年)、平成元年(1989年)に建て替えられており、中村会長が過ごした時代とはがらりと様変わりしているとのことです。現在の生徒数は約600名ですが、中村会長が在校した当時は1 学年10クラス、全校生徒が1000人を超えるというマンモス校だったそうです。



3. 講演内容

 創立から70期目となる1 年生184名に対し、中村会長から「船員という職業を選んだきっかけ」、「安東中学校の思い出」、「後輩に伝えたいこと」、そして海事思想の普及や国際感覚の育成の観点から日々の便利で豊かな生活を支える「海運」及び「外航船員の仕事」について後輩に向けて話をしました。外航船の船長を目指した理由については、擦り切れるまで読んだ船の本があることを画像を見せて紹介しました。新しい欧州航路の大型コンテナ船に強い憧れを感じて大学に進んだことや、制服の袖章の金モールに菱形や丸があることを故柳原良平画伯のイラストを見て知ったことを説明し、中村会長が着用した菱形の金モールの制服と事務局の私が着用した制服の袖章を実際に見せてその違いを紹介しました。また、海運界の現状についても説明し、海運に係る仕事を選んでくれると嬉しいです、と締め括りました。

4.所感

 生徒たちは母校出身の船長の話に真剣に耳を傾けてくれました。超大型コンテナ船が東海道新幹線16両編成とほぼ同じ長さがあることを聞いて、その大きさを知って微かでしたが明らかな驚きの声が上がりました。また、質問コーナーでは、多くの生徒が積極的に手を挙げてくれたことにホッとしました。船長として大変だったこと、船長になって良かったこと、仕事のやりがい、船酔いはするか、など、多くの生徒が手を挙げて質問してくれました。
 講演の最後に、生徒代表から先輩の講演に対して感謝の言葉を頂きました。卒業生の先輩からこのような貴重なお話を聞けたことに感謝し、自分の将来を考え、やりたいことに向かって中学校生活を頑張っていきたいと、立派な感謝の言葉にとても感動しました。安東中学校のキャリア教育は、学区周辺の企業や生徒の保護者の協力を得て不定期で実施されていて、海運や船、船員について知る機会はこれまでなかったとのことでした。講演終了後、学年主任の方へ船長協会の記念盾を贈呈しました。
 学年主任の先生から生徒のキャリア形成に大変意義深い時間となったとのことばを頂きました。この講演をきっかけに少しでも多くの生徒たちが海や船により興味を持ち、船員や海事関係の仕事に就く夢を抱いてくれるようになることを期待します。

 なお、静岡県内の小中高校、及び大学で実施した「うみふね講演」は過去25年間で5 回。いずれも「船長、母校へ帰る」講演でした。菊地船長、久保山船長、五社船長、そして中村会長で4 人目です。今回の「船長、母校へ帰る」講演に際し、親身になって協力してくれた日本海事広報協会齋藤様、また弊協会の活動にご理解いただき話を繋いでいただいた静岡運輸支局ご担当者様、並びに静岡市教育局漆畑様、そして各種行事でご多用の中、講演の目的など話を聞いていただき、調整頂いた安東中学校校長毛利様に改めて感謝申し上げます。

(常務理事 滝浦 文隆 記) 

感想文

生徒達の作文/

 

 


LastUpDate: 2025-Aug-01