小学校一年生の娘が書いた作文の中に、お父さんがどんな仕事をしているのかよくわからないと言う一行を目にした父親である日本郵船一等航海士の栗阪肇氏は、これはわが家だけではなくほかの子供たちも同じではないかとおもい、担任の先生と相談し子供たちの前で父親の仕事について話をすることとした。
制服制帽姿で外国航路の船・海や貿易の話、そして子供たちに夢を持つことの大切さを語った。
たくさんの友達の前で恰好よく講演をした父親に対して、娘さんは父親を見直しお父さんを誇らしく思った。
その後、学校から高学年の社会科授業のために再度講演を依頼された栗阪氏は、喜んで応じたが会社から乗船の命があり、自らの講演をあきらめて日本船長協会に「子供たちに海と船を語る」事業の実施を申し込み今回の講演会となった。
明治6年に創立した庄小学校が建つ一帯は、縄文、弥生時代から各時代を通じての遺跡が多く発掘されており、古代吉備文化の中枢として栄えていたとのことである。
近くには、庭瀬藩の庄屋の家に生まれ、岡山県が生んだ大政治家として明治から昭和にかけて活躍し第29代内閣総理大臣となった犬養毅(号、木堂)の記念館がある。
現在は、保育園から大学までがこの地域に集中して倉敷市の学園都市として脚光を浴びている。