日本郵船(株)元船長 現大島商船高等専門学校 客員教授 赤嶺 正治 | ||||||||||||||||||
大分県豊後大野市立三重第一小学校 船長母校へ帰る |
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1.開催に至った経緯等2008年6 月11日付朝日新聞(全国版)“ひと”欄に、海洋地球研究船「みらい」船長として私の経歴が掲載されたことがある。その記事の中で、船員を目指したきっかけは博多港の水先人が大分県の山あいの小学校を訪れ、生徒に話聞かせた船の特殊性に魅了されたことであると紹介された。この記事を見た当時の恩師と同級生は、地元の小学生が私と同じように7 つの海に憧れ、世界で活躍してほしいと、私が第一線を退いた後に母校へ呼ぼうと計画を立てたようである。私は日本郵船歴史博物館を退いた後、山口県の大島商船高等専門学校で非常勤であるが特別授業を行っており、その序に私の故郷、豊後大野市三重町に足を伸ばした際、当時の恩師などから当該計画を伺い、帰京して日本船長協会の事務局山本常務理事にご相談し具体化した。 |
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2.講演会 |
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講演内容は、恩師が学校側と相談の上、いくつかのテーマを用意して、当日、関係者と打ち合わせて決めることになっていた。従って、前日に帰省して恩師と会い、当日は、早めに学校へ伺って打ち合わせを行った。 私は日本郵船歴史博物館時代小学生に話す機会が多く、その経験からひとつのテーマに集中できるのは大体15分程度であろうと考え、いくつかのテーマに編集し、さらに画像や動画をたくさん挿入するよう配慮した。 事前打ち合わせでは、こちらで用意したパワーポントで行うことになった。そして、日本船長協会からの記念楯は、講演終了後、生徒代表3 名が御礼と感想を述べる機会を設けているので、その時、生徒たちへ贈呈してほしいと学校側から要請された。 出席者: 生徒5 年生、6 年生、全クラス 128名
日 時: 平成25年(2013年)6 月14日(金)10:40縲鰀12:00 場 所: 豊後大野市三重第一小学校 多目的ホール 内 容: 教頭先生の司会で始まり、校長による簡単な講師紹介の後、
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3.終わりに |
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講演の前半、挿入した動画が音声装置の不具合により放映できなかったことやそれに代わるものとしてできるだけ多くの映像 を紹介したいため早口で進めたこと等、若干戸惑う場面もあったが、後半は音声が正常に出るようになり、予定通りに講演を進めることができた。 今回の講演会の成果は、講演終了後に行われた代表生徒3 名による感想披露と生徒発案による私との握手会やサイン会がすべてを語っていると思う。 代表の各生徒が披露した感想は、「今日は私たちが知らないことを話してくれて良かったです」、「海が私たちの生活や環境に影響していることが分かり、海を知る大切さを感じました」、「船が危険にあった時、船長さんが冷静に命令する姿に感動しました」であり、父兄席からは、生徒の感想に感心し、子供たちが講演を真剣に聞いていた証拠であるという声が多く聞かれた。 日本船主協会、日本船長協会から事前に学校へ送付された教材を既に授業で使用しているクラスもあり、今回の講演に対する学校側の積極的な取り組みを感じた。司会の教頭先生が、事前に送付された教材が今回出席の生徒全員に用意されていると紹介した際、会場の生徒から歓声のような響めきが起こったことは印象的であった。 今回の講演には、自分の学校でも同様の講演会を開催したいと近隣の校長会メンバーが様子見に参加しており、全員が次回、開催を願っていた。最後に、今回の講演会を成功裏に終えることができたことは、日本船長協会、日本船主協会のお蔭であり、心から感謝申し上げます。 |
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大分県豊後大野市立三重第一小学校生徒達の感想文 |