(社)日本船長協会 技術顧問 池上 武男 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
1.開催に至った経緯日本教育新聞の記事を見て、協会の事業を知った三崎中学校は土地柄から漁業関係の家庭の子弟が多いこともあり、是非生徒たちに外航船の船長の話を聞かせたいと担当の原田常務理事に連絡があった。OB が居ない学校で事務局のスタッフで対応することになった。 太平洋に面した岩手県久慈市の南にある三崎半島の高台にある生徒数69名の小さな中学校である。12月の初旬、東北新幹線で八戸に行きJR 八戸線に乗り換えて久慈駅に着くと積雪はないが今にも雪が降ってきそうな空模様で東京から着いた我々には寒く北の地へ来たという感じである。 翌日、約束の11時に学校に着くと、佐々木校長先生をはじめ木村教頭先生らが迎えてくれてストーブで温まった校長室で挨拶と打ち合わせを行った。講演会は、13時45分から15時15分の予定で、会場は図書館であり1学年から3学年まで総生徒数69名と学校関係者13名それに十数名の保護者が参加した。
2.講演会講演会は次のような流れで実施した。
私の講演の内容は、太平洋の浜辺に育ち漁船ではあるが船に乗り海に慣れている子供たちであることを意識しながら、私たちは大きな海を持っているが世界には海が無い国もあること、海の安全や環境を守ることの大切さ、現在の海賊の話、最後に私が一番印象に残った航海の話をして、私は望んでこの職業についてよかったと思っているが、皆さんも何でも良いから自分の将来に大きな夢を持ってその夢を実現できるように頑張って欲しいとアドバイスをして講演を終わった。 質問は次のようであった。
3.むすび
生徒数が少なくこじんまりした雰囲気であったが、子供たちの表情は素直で真面目に聴き入る姿は印象的であった。学校はかなり急勾配の坂道を登りきった頂上にあり、周辺には子供たちが立ち寄るような店は無く、この坂道を徒歩で登って通学する子供たちは立派だなと思った。柔道家の三船十段は八戸の出身であることを今回知ったが、この中学も柔剣道などの武道が盛んで礼儀正しく好印象であった。先生方からも感謝されて、また、一つ良い仕事をした気持ちで学校を後にした。
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