第126回 熊本県宇城市立三角中学校

(一社)日本船長協会事務局

熊本県宇城市立三角中学校

「船長、母校へ帰る」の講演を終えて

 私の故郷、熊本県三角町の「西港」が昨年9 月17日に明治日本産業革命遺産として世界文化遺産に推薦された。
 10年前に母校の小学校で「船長、母校へ帰る」の講演をさせて頂いたが、この機会にまた子供たちに私の体験を語りたいと思い三角中学校を訪問した。
 三角中学を卒業して半世紀、OB の申し出を快く受け入れて頂いた鶴田校長、林田教頭はじめ先生方、父兄の方々に感謝をしたい。
 すぐに、船長協会の山本常務理事に連絡し、船長協会から三角中学校にパンフレット、DVD、資料等が手配された。

 講演当日の11月28日はそれまでの幾分暖かい気温が急激に下がり、180名の生徒が座った体育館の床もかなり冷え込んでいた。そんな中、生徒たちが真剣に私の話を聞いてくれたことに感謝したい。
 講演に先立ち船長協会からのDVD を約20分間放映し、船の種類や日本経済を支える船の役割を紹介した。
 講演の内容は大島商船高専を卒業後、貨物船で寄港した東アフリカや南アフリカでの人種差別の様子、一等航海士で経験した混乗船での人命救助のエピソード、水先案内人として瀬戸内海に入港する外航船での乗組員との交流、船員として海外の海事機関や商船学校での先生や学生との交流を語り、心に国境を持たない事が大事であると語った。
 体育館の一部に船員仲間による写真30点を展示させて頂き、海の香りと海外の景色を添えることができた。
 感想文の一つを紹介して講演の感想とさせて頂きます。
「私はこれから学校生活を送る上で“国境”とまではいきませんが、もっとみんなと協力して助けあって残りの数ヶ月の中学生活を送りたいと思います。そして大人になったら国境や人種の差などさまざまな壁はあると思いますが、自分らしくたくさんの人と触れ合っていきたいと思います」

(内海水先人会水先人 高濱洋嘉 記)

熊本日日新聞
講演風景 記念楯 贈呈

生徒達の感想文

生徒達の作文////

 


LastUpDate: 2024-Apr-25