第129回 福井県小浜市立宮川小学校

元日本郵船船長 重田茂夫

福井県小浜市立宮川小学校

船長、母校へ帰る

1.開催に至った経緯等

 小職、株式会社日本海洋科学を退職後、平成24年6 月に生まれ故郷にUターンした。同年末に、母校である福井県小浜市立宮川小学校の同窓会報への投稿を依頼され、船の話やU ターンした事などを寄稿した。これがきっかけとなり、平成26年の年が明けると、校長先生が来宅され、ぜひ子供たちに海や船の話をしてやって欲しいとの依頼を受けて実施した。

2.講演会

 平成26年2月12日(水)福井県小浜市立宮川小学校の全校生徒49名と、教職員、ご父兄のご参加を得て、午前10時30分から約1時間講演を行った。
 講演資料は、船長協会から送付頂いた資料や、日本船主協会や日本海事センター等のホームページを参考にしてパワーポイントで作成した。
 予定では講演30分、DVD の映写20分、Q& A を10分程度と計画していた。しかしながら、作成したパワーポイント資料の説明を進めるに従い、子供たちの目が輝き出し一生懸命聞き入ってくれたので、面白おかしく説明しているうちに30分を大幅に超過することとなった。DVD は後日、学校側で機会を作るということにして戴いた。
 講演後、子供たちから海や船のこと知ることができてとてもよかったとの感想をたくさんもらい感激した。

3.終わりに

 母校である宮川小学校は、福井県小浜市の東端に位置する宮川地区にある山間の小さな小学校であり、日常的には海や船には縁のないところである。宮川地区は人口1000人足らずの集落であるが、あちこちに古墳群や古い神社が散在する歴史あるところでもある。
 しかしながら、少子化の波はこの地にも押し寄せており、現在、生徒総数が49で(小職が卒業した昭和35年は200名弱だったと記憶している)、将来さらに減少が見込まれている。小浜市内の各小学校も同様なことから、小学校の統廃合が計画され、数年後には明治初期に開校したこの宮川小学校は廃校となることが決まっている。
 講演は一年生から六年生が対象だったので、資料の内容や話し方に苦労したが、写真やイラストを多用した資料を基に講演を進めるに従い、未知の話に興味が湧いたようで子供たちの目が輝きだすのが分かり、つい講演時間が伸びてしまった。
 小職の生まれ故郷であるこの地にUターンし、これからの人生をのんびりと過ごしたいと考えている。母校が廃校になるのは誠に残念だが、未来あるこの地の子供たちが世界に大きく羽ばたいてくれることを心から願うものである。

重田船長 講演

生徒達の感想文

生徒達の作文///

 


LastUpDate: 2024-Apr-17