第131回 大阪府阪南市立鳥取中学校

内海水先区水先人会 高濱洋嘉

大阪府阪南市立鳥取中学校

 平成26年3 月7 日、阪南市立鳥取中学校で「子供たちに海と船を語る」の講演を行いました。当初は2 月14日の予定でしたが西日本を襲った寒波による雪のために休校、3 月7日になりました。この日もインフルエンザで2 年生は学年閉鎖、当日朝まで学校からの連絡を待ちながら、鳥取中学校での講演をすることができました。

1.経 緯

 私の船社時代の友人の紹介から、親子3代にわたり鳥取中学校を卒業された名倉さんから、「職業紹介の社会授業があり母校のお手伝いがしたい。ついては外国航路の船員さんの話をして欲しい」との依頼を受けました。ご子息も鳥羽商船高専を卒業され現在3 等機関士として働かれており、子供たちに船や外国の事、また私の仕事である水先案内人の仕事も紹介出来ればと思い、講演を引き受けさせて頂きました。

2.対 象

 他に消防士、ツーリスト会社の営業の方、ネイリスト、介護士が来校され生徒たちに希望を聞き、クラスごとの講義となった。
 私のクラスは中学1 年生の男女約20名でした。

3.講演内容

 まず、船の大きさを表すトンとは? PILOTの意味は? とクイズ形式で子供たちとの対話から話しに入っていった。  船全般の説明と大型タンカーの大きさ、スピード、燃料消費量等々を説明。
 1975年に乗船した三島型貨物船での東アフリカ航路で見た人種差別の実態、1980年湾岸戦争の時のホルムズ海峡での人命救助、水先案内人の仕事と女性パイロットの誕生を語り、船で働いてきた体験から大時化の事、家族との別れと再会など楽しいこと辛いことも含め、その魅力を語らせて頂いた。
 船乗りは国籍に関係なく世界中の人々と心を開くことが出来る。皆様も世界市民として社会にに羽ばたいて欲しいとエールを送り講演を終えた。

4.感 想

 中学一年生のまだあどけなさが残る子供たちで、最初はザワザワと騒がしかったが私の体験に入ってくると真剣に聞き入るようになった。
 私自身としては大した事ではないと感じる部分もあるのだが、「体験」というのは生きたドラマ、興味を掻き立てるものと改めて認識した。
 また、水先した船での女性船員の紹介と女性3 級パイロットの話しになると、女生徒が頷きながら話しを聞いているのが印象的だった。

 午後1 時から約40分間の講演が終わると4- 5 名のグループに分かれ、私の話を議論しながら広用紙にまとめる作業に入った(添付ポスター)。その様子を見ていると、生徒たちが、私の話で感じた事をメモしていたことに気がついた。
 それを見て、皆真剣に聞いていてくれたのだなと改めて実感した。

 私は水先案内人として神戸に居住しているが海技大学校の生徒たちと交流する機会の中、純粋に船を目指す若者が多いことに驚くと共に、彼らが希望する船社に就職し、海洋日本の技術と精神を引き継いでくれることを切望するものです。
 子供たちに船と海、世界の事を語って行くことは、海と船で働いてきた私にとって、これからのライフワークとしていきたいと思っています。

 最後に急な申請にも関わらず、講演のための書類等を準備頂いた日本船長協会の山本常務理事はじめ関係者の皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。

講演風景

生徒達の感想文

生徒達の作文/ /

 


LastUpDate: 2020-Aug-10