第55回 香川県高松市立光洋中学校

元日本郵船船長 大野竹一

€ 国土交通省四国運輸局が、海事産業への人材確保及び育成への取り組みの一環として、当協会が日本船主協会と共催で実施している「船長母校に帰る」事業を後援して開催することとなり、高松市立光洋中学校のOBである日本郵船出身の大野竹一船長が講演することとなった。 €

€ 開催のための学校側と連絡調整やスケジュールの設定などは四国運輸局海事振興部の協力を得て平成19年11月7日盛大に開催された。船長協会からは、森本会長、福田常務理事が同行した。 €

€ 講演会は、当日14時から15時10分の間、中学校体育館で行われ、校長先生挨拶、船長協会会長挨拶に続いて「海と船」ビデオ上映があり大野船長の講演が始まった。 €

校舎全景 校歌斉唱で歓迎を受ける
校長先生の挨拶 森本会長の挨拶

€ 「船長母校に帰る」後援を終えて €

€ 卒業後53年ぶりの母校「光洋中学校」の訪問でした。全校生240人余の歓迎セレモニーで校歌の合唱、目頭が熱くなりました。私の受け持つ講演時間は約20分、事前に纏めておりましたが、子供たちの前に立ち、用意した写真をパワーポイントでスクリーンに映し話を始めますと時間も忘れ、20分が5分超過となりました。 €

€ 子供たちは予想以上に真剣に聞いてくれまして満足しました。講演の後の質問も多く多少なりとも海運といいますか、海と船、船員という職業について理解してくれたのではないかと思います。 €

€ 後日、各学年で8名、全校で24名の感想文を読みまして、子供たちの純粋な思いに気を良くした次第です。 €

€ 子供たちは海の上では仕事ばかりして何の楽しみも無いようなとらえ方をしており、うつり変わる自然現象や異国の生活習慣に直接触れられる事など思いも寄らなかったようでした。船員の仕事の厳しさの中でやりがいを見つけ、社会に貢献できることがはじめて耳にしたようでした。何にも解っていないのであれば解るようにPR することが必要ではないかと思いました。この点はOB であるわれわれにも責任があるのではないでしょうか? 考えさせられます。 €

€ 香川県では戦前粟島商船学校があり、又通信士の養成機関として詫間電波高校がありましたが、現在は電波が残っているものの通信士の船員への道も無く、船員が極端に減っており、身近に海運業(船や海)の話には繋がらないようです。海が前にあり、フェリーや漁船が目に付いても生活の中に近すぎて、何にも考えない状況の中で生活しているものとおもいます。一人でも多く海運を理解し、一人でも多く船員に就労する子供が増えることを期待し、船長協会殿にはご多忙とは存じますが、今後もこの講演会を続けていただきたく切に要望いたします。 €

€ いろいろとお世話になりました。有難う御座いました。 €

€ (元日本郵船船長 大野竹一記) €

お礼の言葉、生徒達の作文

€ お礼の言葉。生徒達の作文//// €


LastUpDate: 2024-Apr-25