第56回 神奈川県横浜市立瀬谷中学校

船長協会技術顧問 池上武男

1.開催に至った経緯及び日程等

€ € 社団法人横浜港振興協会は、来年(2009年)に横浜港が開港150周年を迎えるにあたって、横浜市や関係団体と協力して市内の中学校へ講師を派遣して、港の広報、海事思想の啓発を目的とした講演会などを実施し、子供達に港、船、海に興味を持ってもらうとともに、今後の進路選択や職業選択を行う際の一助になることを期待している。

€ 一方、横浜市立瀬谷中学校では、一年生の進路学習の一環として、生徒達が自分の将来の生き方を考える上で、いろいろな職業に永く携わってきた方々の体験話を聞いたり専門的な技術指導を受ける機会を設けていた。このようなことから、横浜港振興協会を通じて「子供達に海と船を語る」講演会の申し込みがあった。関係者間のスケジュール調整を経て、平成20年1月25日(金)11時00分から12時30分の日程で開催することとなった。当日は、我々の他にも航海訓練所、海上保安庁、横浜税関及び消防署など11の異なる職業団体から講演者が派遣され、それぞれの講演会が行われた。船長講演会には28名の生徒が希望して講演を聞いてくれた。 € €

2.講演会

€ 担当の先生による講師の紹介のあと、先ず協会が作成したDVD「海と船」を上映して海や船の基本的なものを見てもらい、続いて私の講演を始めた。講演内容は、①私たち日本は広くて大きい海を持っていること、②海の大切さ、③自分の海は自分で守る(安全・環境保全)、④トピックスとして海賊の話、最後に「思い出の航海」と題して、海上貿易の大切さ、船の航海、人・自然との出会い、もの運びの喜び、そして今回の講演が生徒の進路学習である為に、船員になる為の教育及び船という職場の生活について話して講演を終えた。その後、生徒からの質問に答え、生徒代表によるお礼の言葉を受けて講演会は終了した。 € €

瀬谷中学校正門 担任の先生による講師紹介
講演中の池上船長 お礼の言葉を述べる生徒代表

3.むすび

€ 進路学習という授業で、クラスは我々のような海事に関する職業の他には,理容師、ツアーコンダクター、看護師などのコースがあり、300人位の中学一年生が11のコースにそれぞれ希望して参加するというユニークな試みでした。船長講演会には女子学生を含めた28名の生徒が参加し熱心に聴いてくれました。あとで生徒たちの感想文を読むと講演内容を良く理解してくれたし、将来この生徒たちの中から海事に関する職業に進む若者が出てくれることを切に望みたいと思います。 € €

€ € (船長協会技術顧問 池上武男記) € €

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LastUpDate: 2024-Mar-25