第57回 沖縄県糸満市立糸満小学校

 

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船長協会技術顧問 池上武男

1.開催に至った経緯及び日程等

 糸満市は、那覇から南へ約12キロ、沖縄本島の最南端の町である。昔から漁業が盛んで そこに住む人たちをウミンチュ(海人)と呼んでいる。糸満には今でも旧暦による独特の 生活があり正月や祭りは旧暦で祝い、月の満ち欠けととも生きる古き良き風習が受け継が れている。戦後の沖縄が、まだ日本に返還される前に東京商船大学に学び琉球海運で社長 を経験した大城勉船長が、糸満小学校のOBで彼の紹介で当校での講演会が実現した。学 校側との開催日の調整の結果、平成20年2月7日(木)と決定したが、この日は旧暦によ る糸満での正月元旦である。生徒たちが元旦に登校するのかと思ったが午前中のみの登校 で午後は休校とのことであった。

 

糸満小学校校舎
糸満小学校校舎

2.講演会

 当日は、体育館に4,5,6年生152名の子供たちから「メンソーレ(いらっしゃい)」で迎えられ、10:45から12:15まで90分のスケジュールで、金城郁夫教頭先生の進行で始 まり、武内典子校長先生の挨拶と我々の紹介のあと、森本日本船長協会会長の挨拶と講演、次いで当小学校の大先輩である大城船長の小学校時代の思い出や後輩たちへのエールを交えた話があり、私の講演となった。何時ものように、協会が作成したDVD「海と船」を上映して海と船の基本的なことを理解してもらったあと私の講演が始まった。 講演内容は、海の大切さ、船の役割、トピックスとして海賊の話、そして私の船長経験の中から特に思い出が深い航海について話し、最後に将来に大きな夢を持ち、夢の実現に向かって頑張って欲しいと結んで講演を終わった。

その後、生徒からの質問に答え、生徒代表による御礼の言葉を受け、協会からの記念品を学校に贈り、生徒代表からは沖縄の花を贈られて講演会は無事に終了した。

講演を聴く生徒達 森本日本船長協会会長の講演

講演を聴く生徒達

森本日本船長協会会長の講演

講演する池上船長 後輩達に思い出話をする大城船長

講演する池上船長

後輩達に思い出話をする大城船長

3.むすび

 毎日、綺麗な沖縄の海を眺めながら生活している糸満の子供たちも外航海運という私たちの話は初めて聞く内容で、一緒に参加した保護者や学校関係者からも参考になりましたと感謝されました。海洋民の血が流れていると思われる彼らの中から立派な海事産業人や研究者が育つことを願いながら「またんめんそーりょ(またおいでねー)」と送られて学校を後にした。

(船長協会技術顧問 池上武男記)

 

質問に立つ生徒 講演者へ生徒から花束の贈呈

質問に立つ生徒

講演者へ生徒から花束の贈呈

森本会長から武内校長先生に記念品の贈呈

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森本会長から武内校長先生に記念品の贈呈

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2008年2月8日 琉球新報より

 

お礼の言葉、生徒達の作文

生徒達の作文////


LastUpDate: 2024-Mar-25