第170回 山口県下関市立夢が丘中学校

(一社)日本船長協会事務局   

山口県下関市立夢が丘中学校

 

1.開催日時

 平成29年5 月25日(木)10:50~11:40

2.紹介

 日本中小型造船工業会が主催する「船のものづくり体験講座・キャリア教育」の一環として、「子供達に海と船を語る」の講演を行いました。

 昨年に引き続き2 回目の講演となった夢が丘中学校は、下関市街の北約30㎞の豊浦町という所にあります。下関駅から車で小一時間のドライブですが、途中の車窓からは、東アジアの物流拠点にするとの触れ込みで響灘に作られた沖合人工島「長州出島」が見えます。
 当日はあいにく停泊船は見当たらず、少し閑散とした様子でしたが、話によると近年は大型客船の寄港も増え、来年からは22万トンクラスのクルーズ船も入港可能となるそうです。
 また、平成の市町村大合併で下関市となった同町にある夢が丘中学校は、当時の補助金が活用されて建設されたことからか、校舎はモダンで新しく、隣接する体育館は設備も充実しており、スポーツセンターとして一般市民にも開放されるなど、とてもよい教育環境の整った学校でした。

3.講演内容

 1 年生3 クラス78名の生徒を対象に約50分間、以下のような内容の講演を行いました。
① 海運業とその役割、いろいろな船の種類、世界の港や航路について
② 日本船主協会制作の「暮らしを支える日本の海運」ビデオ映像の一部上映
③ 船内の組織、船員(甲板部、機関部)の仕事、船員の生活 など

4.講演者雑感

 講演は、昨年同様、オーディトリアムという施設にて行いました。
 階段状の座席で生徒一人ひとりの表情もよく見える造りのため、学年単位の行事ではよく使われているそうですが、前面のスクリーンも大きく、パワーポイントやビデオ映像は結構迫力があるものになります。生徒達が並んで座り、こちらの話を一所懸命メモを取りながら聞いてくれている姿が印象的でした。
 質問コーナーでは、「日本のタンカーは何隻くらいあるのですか?」、「船酔いしますか?」、「乗船中にあったトラブルはどのようなことがありましたか?」、「2 ~ 3 週間も航海を続けるのであれば、食料はどうするのですか?」などいろいろな質問もでて、とても興味を持ってくれたようでした。
 夢が丘中学校における「ものづくり講座」での講演は今年が最後となる予定ですが、先生方からは、「海や船に関しては、身近にあるようでまだまだ知らないことが多く、引き続き実施してもらうにはどうすればよいか?」との嬉しいご意見もいただきました。


(常務理事 鐘ヶ江 淳一 記)

両校の講演後のアンケートに寄せられた感想や質問

・今まで何隻の船の船長をつとめましたか?
・船の仕事は大変ですか?
・輸入や輸出する時、どちらの国が物を運んでくるのですか?
・とても長い期間船に乗るんだなと思い、びっくりしました。
 また、運河を通る時の通航料が思っていたより全然高くてびっくりしました。
・日本の海は世界で6 番目と、とても広いと思った。
・あまり知らない船などがあり、とても楽しかったです。
・船乗りになるためにあった方がいい言語は?
・4 ~ 6 カ月の航海のためにどれくらい食料を積みますか?
など

 


LastUpDate: 2025-Apr-25