第183回 高知県須崎市立須崎中学校

(一社)日本船長協会事務局   

高知県須崎市立須崎中学校

 

1.開催日時

 平成29年9 月26 日(火)13:20 ~ 15:10

2.紹介

 日本中小型造船工業会が主催する「船のものづくり体験講座・キャリア教育」の一環として、「子供達に海と船を語る」の講演を行いました。
 須崎(すさき)中学校のある須崎市は、高知市の西方約30キロメートルに位置し、絶滅種となったニホンカワウソの生息が最後(1979年)に確認された新荘川という清流の流れる地にあります。ちなみに2016年のゆるキャラグランプリで王者となった「しんじょう君」は須崎市のキャラクターでニホンカワウソと名物の鍋焼きラーメンをモチーフにしているそうです。

3.講演内容

 今回は視聴覚教室で2 年生2 クラス39名の生徒を対象に10分ほどの休憩を挟んで約90分間、以下のような内容の講演を行いました。
①海運業(含む内航)とその役割、いろいろな船の種類、世界の港や航路、運河について
②日本船主協会制作の「暮らしを支える日本の海運」及び「海の上のプロフェッショナル」ビデオ映像の一部上映
③船内の組織、船員(甲板部、機関部)の仕事、海賊や荒天遭遇、船員の生活 など

4.講演者雑感

 講演後の質問としては、「自動車専用の船で自動車を積み込む人たちは何人くらいいるのですか?」「お給料っていくら位ですか?」などの質問が出され、とても興味を持ってくれたようでした。また、事後に回収したアンケートでは、以下のような感想が寄せられましたが、最近の子供達は現金なのか、コスト・給与面の話に強い印象が残ったようです。

寄せられた感想(アンケートより抜粋)

・運河の通行料や仕組みの話にはとてもおどろきました。まさか2500万円もかかるなんて思ってなかったです。(筆者注:PCC の例を話しました。)いろいろ大変なこともあると思うけど世界のいろんな景色や自然をみることができるステキな職業だと思いました。
・今日船長さんの話を聞いて船のことをたくさん知ることができました。コンテナ船や石炭専用の船などを近くで見てみたいなと思いました。クルーズ船のクイーンエリザベス号は近くで見たことがあってすごかったので、いつか乗ってみたいと思いました。
・船の大きさなどがわかって面白かったです。飛行機よりも船の方がコストが少ないこともわかりました。いろんな船があってびっくりしました。一度船に乗ると6~9 カ月も家に帰れないと聞いてびっくりしました。休みの日でもお金がもらえるのはすごくいいなと思いました。船のことをいろいろ聞けてすごく楽しかったです。船のおかげで私たちの生活が助かっていることがわかりました。
・船長が一番大変だけどかっこいいと思いました。英語は大切だと知ったからこれからもっと英語をがんばる!! チームワークはすごく大事だと思った。生活している中で船は身近にあるから大切にしたいと思いました。
・初めて船長さんの話を聞いてたくさんのことが学べました。一番驚いたのがお金でした。あんなにもらえるのはすごいと思います。でも、9 カ月近く家に帰れないのは大変だなと思いました。


(常務理事 鐘ヶ江 淳一 記)



 


LastUpDate: 2024-Apr-25