第187回 山口県下関市立豊東小学校

(一社)日本船長協会事務局   

山口県下関市立豊東小学校

 

1.開催日時

 平成29年11月24日(金) 9:40~10:20 講演、10:30~11:30 海王丸船内見学

2.開催に至った経緯

 九州運輸局下関海事事務所では船員の仕事に興味を持ってもらおうと、2009年から、小学生や工業高校生らを対象に船や造船所の見学会を開いています。今回は、独立行政法人海技教育機構が練習船を活用して実施しているシップスクールとのコラボレーションとして、帆船「海王丸」の下関寄港中に、下関海事事務所と九州海事広報協会共催による見学会・一般公開等のイベントの中で、下関市立豊東小学校の5 年生35人が参加し、講演「船で働く人々」の後、海王丸船内を見学しました。


3.講演内容

クイズを交えながら以下の内容を語りました。
① 海の大きさ、日本の領土の広さ、日本の貿易量で海上輸送の占める割合
② 日本船主協会DVD「暮らしを支える日本の海運」から海運の重要性や様々な物資を運ぶ船に関連する個所を上映
③ 船の大きさ、スピード、世界の港と航路
④ 船員の仕事、船上生活、船長になるには
(船員教育機関の紹介)
⑤ 自分の歩んできた道(実習生時代、乗船した船、訪れた諸外国の写真)を紹介。

4.講演と見学後の子供達からの質問

Q 1 .海王丸のキッチンでは火は使わないと説明があったけど、魚を焼くとき、どうやって料理するのですか?
A 1 .炎は使わないので蒸気で十分に蒸したあと、電熱線で焦げ目をつけます。
Q 2 .さっきの講演で、自動車船の話を聞いたけど、自動車専用船の中で自動車の事故が起きたらどうなりますか?
A 2 .自動車が艙内の構造物に激突した事故を例に説明します。まず、事故現場に直行し、運転手が怪我をしていないか?ガソリン漏れや火災発生の恐れは無いか?
現場周辺に割れたガラス等が散乱していないか?他の車両の走行を妨げないか?状況に応じて必要な応急処置をした後、事故の発生原因を調べて、同じ事故を起こさぬように臨時の対策を講じたり、事故の種類や程度によるけれど大なり小なり面倒な事になります。
Q 3 .海王丸の前で記念撮影をしたけど、船の先端についている人形みたいなのは何ですか?
A 3 .あれは船首像。英語ではフィギュアヘッドと呼ばれ、船の守り神みたいなものだよ。
子供たち:へー。フィギュアなんだ。すっげー!

5.講演者雑感

熊田船長・芋生専任教官との懇談の折、海王丸の船首像が横笛を構えている姿に対し、日本丸の船首像は両手を合わせた合掌ポーズだと教えて頂いた。両船とも何度も見てきたつもりだが、船首像のポーズが違う事は初めて知った。数々の歴史の舞台となった下関を初訪問し、多くの事を学べたシップスクールでした。


(常務理事 大類健三郎 記)


6.感想文から抜粋

引率の先生
 社会の授業で学習したことを、今回の海事見学でさらに深めることができたと思います。クラスの児童の中には、電車や自動車についてくわしい子、魚を釣ることが好きな子が何人かいますが、船を運転する職業があることに驚きを感じ、視野を広げているようでした。見学後、船に関係する仕事もいいな、と思った人?と問いかけると、半数以上が手を挙げていました。下関市に住みながら、日頃なかなか海を見たり、船に乗ったりすることがないので、とても新鮮で、よい体験になったようです。今回は、貴重な機会を提供していただき、本当にありがとうございました。

5 年1 組 後川 聡良
 ぼくがすごいと思ったことは4 つあります。1 つ目は、船にはいろいろな種類があり、さまざまな工夫がされているということです。2 つ目は、日本の貿易量の99. 6 %が船で運ばれているということです。3 つ目は、船員一人一人が大きな仕事を持っているということです。4 つ目は、海王丸で働くために、とても努力していることです。他にも、もっとすごいと思ったことはありますが、この4 つが特にすごいと思いました。ぼくは海事学習をして船のことについてとても興味を持てて良かったです。

5 年1 組 広重 知暉
 ぼくがおどろいたことは2 つあります。一つ目は、燃料のことです。船の燃料はガソリンとかだと思っていたけど原料は同じだけどガソリンよりも質が悪い重油をつかっていることがびっくりしました。そしてどうやってガソリンと重油を分けているのかが気になりました。二つ目は、世界各地に船で行ったことです。すごく時間をかけて、世界のいろいろな場所に行ってすごいと思いました。そして、一度船で世界各地にいくのに、どれだけ燃料を使うのか気になった。船で世界各地に行くのもいいと思ったし、船員さんになったりするのはいいと思った。

5 年1 組 河村 舞香
 わたしがおどろいたことは2 つあります。1 つ目は、料理では火を使わないということです。火をつかわなくても、みた目はこんがり、味はおいしいというのは、プロの人じゃないとできないことだとおどろきました。2つ目は、海王丸の中では、じっしゅう生のために、文字は、ほぼ英語だということです。じっしゅう生の未来のために・・・という心づかいがとてもやさしいなと思いました。船などがないと、コンビニは空っぽになる、ということは初めて知りました。船員さんたちのチームワークでこの『海王丸』があるんだと思いました。

5 年1 組 上野 みゆ
 私がおどろいたことは3 つあります。1 つ目は、「海王丸」は船員になるための練習船だということです。私はてっきり、本当に、すごい船かと思いました。2 つ目は、しょくざいは、船の下にほかんされているのだと聞いて「そしたら、どうして船の下にとりにいくのか」ふしぎにおもいおどろきました。3つ目は、船のそうじゅうです。船には、2 つのきかいがあることはすごいなと思いました。船の学校に行き勉強するのは、大へんだと思うけど、船のしごともいいかなと思いました。これからも、船のことについて調べて見ます。船のしごともかっこよくてすてきだなと私は思いました。今回はまことにありがとうございました。またいつかきかいがありましたら行きたいです。ありがとうございました。

5 年1 組 前原 紗彩
 私がおどろいたことは3 つあります。1 つ目は、どの部屋にも、ボタンやそう置があったことです。私は、ボタンは、すべての部屋にあったことがおどろきました。2 つ目は、船の中にブレーキがなかった所です。車と電車はブレーキがあるけど、船の中はないということが、びっくりしました。3 つ目は、船の中で食事を作っているという所です。私だったら、船はゆれて、気もち悪いと思うけど、食事を船の中で作るのが、すごいなと思いました。私はこんな大きな船に乗れることが夢のようでした。私は、船の中での仕事は無理だけど、これからも応援しています。

 


LastUpDate: 2024-Apr-17