第190回 東京都葛飾区立金町中学校

(一社)日本船長協会事務局   

東京都葛飾区立金町中学校

 

1.開催日時

 平成30年3 月13日(火) 11:20~12:30

2.開催の経緯等

 今回は、(公財)日本海事広報協会(以下海事広報協会)による海洋教育普及事業「海の仕事へのパスポート」が葛飾区の金町中学校で開催され、その講師の一人として講演しました。
 同校は、海事広報協会が主催する「ジュニアシッピングジャーナリスト賞」という海運や船のことを調べて新聞にするコンテストに以前入賞したことがあり、その時の生徒たちの卒業に際し、先生から何か海事に関するイベント等をプレゼントしたいとの相談があり、実現に至ったものだそうです。
 当日は3 年生全員(175名)が体育館でのキックオフセミナーを聞いた後、各教室に分かれて、「海洋研究という仕事について」、「船員という仕事について」、「東京海洋大学とは?」、「東京都の仕事とは?」、「新聞記者の仕事を通して海で活躍する女性について」と題する5 つの分科セミナーの中から興味のあるものを選び受講するという形式で行われました。

3. 講演内容

 当方の分科セミナーには32名が参加しました。持ち時間70分のうち、約45分間は以下のような内容の講演を行い、その後、東京海洋大学の学生とともに約8 名ずつのグループに分かれて、ロープワークを練習しました。
・日本の海と海上輸送について
・外航船の種類や特徴
・世界のいろいろな港や航路、パナマ運河、スエズ運河について
・船員・船長の仕事や生活、経験談、船員になるには など

4.所感

 次の進路も決まり、卒業式を1 週間後に控えた中学3 年生達でしたが、興味をもって話を聞いてくれました。また、講演後のロープワークでは、基本的なボーラインノットやシートベンド、クラブヒッチ程度しか教えることはできませんでしたが、自らの手を動かして結び目を完成させると歓喜をあげる生徒もいて、こちらもなかなか楽しむことができました。
 なお、海洋大学の分科セミナーでは、用意した海図(世界地図)を使って、日本から欧州まで船で貨物を運ぶルート(スエズ経由や北極海航路?)を考えて発表し、批評するというグループワークを行って、かなり好評を得ていた。やはり子供達には、手や体を使ったり、グループで考えさせることにより、楽しみながら体験することが物事に興味を持たせる一番有効な方法なのだと実感しました。今後の講演に反映していきたいと思います。


(鐘ヶ江 淳一 記)


金町中学校 お礼の手紙コーナー 抜粋

・海でのお仕事は大変で6 カ月以上、船に乗っていると聞いて驚きました。ロープを使って家具を固定させたりする結び方を教わってすごく楽しかったです。私はこのような職業があるとは知らなかったので、ほかにどんな職業があるか知りたいと思いました。

・今回のお話や体験は将来の自分のためにもなったし、私たちの生活を豊かに保ってくださる人々がどのような事をしてくださっているのかとても勉強になりました。とてもありがたいのですが、船酔いするので船には乗れないなと思いました。

・普段あまりかかわりのないお仕事なので、いろいろと知ることができてよかったです。ロープの結び方も覚えたので、この先、もし人を助けるような時が来たら、そのロープの結び方を役に立てたいと思いました。本当にありがとうごいました。

・とても為になることがたくさんありました。船の大きさやプールの階段(運河)の仕組みなど、とても驚くことがありました。また、ロープ結びは成功するまで時間がかかり難しかったけど、とても楽しく学ぶことができました。ありがとうございました。

・お忙しい中、金町中に講演に来てくださりありがとうございました。1 ・2 年の時に海運新聞を作っていたので、ある程度知っていたつもりでしたが、さらに海運がわたしたちの生活をささえているんだなと知ることができました。また、実際にロープを使って色々な結び方を体験する時間が楽しかったです。

・海上でのお仕事について、海上保安庁や海軍と違う、商いをするための船について深く知ることが出来ました。船員とは何か、船の種類など詳しく知れて楽しかったです。お話の後、ロープの結び方という面白いものを教えていただきありがとうございました。

 


LastUpDate: 2024-Apr-17