第196回 子供たち向け海事講演会(鹿児島)

(一社)日本船長協会事務局   

子供たち向け海事講演会(鹿児島)

 

1.開催日時

 平成30年7 月15日(日) 09:10~10:00

2.紹介

 昨年に引き続き、海洋会鹿児島支部との共催で、第2 回「子供たちのための鹿児島海事講演会」が行われ、船長講話として「子供たちに海と船を語る」の講演を行いました。
 今回の海事講演会も、船長による講話、東京海洋大学海事普及会の学生によるロープワーク・手旗信号の実演講習と錦江湾の無料クルーズをセットとしていました。今回のクルーズでは桜島フェリーの「よりみちクルーズ」を利用して、往復計約1 時間の錦江湾クルージングを行い、その途中にもいろいろなミニ講演を行うという企画で開催されました。

3. 講演内容ほか

 主な対象は小学生24名でしたが、保護者を合わせて47名の参加となりました。葛西会長によるあいさつの後、筆者が海や船に関するクイズや、イラスト、動画などを利用して、できるだけわかりやすく、以下のような内容の話をしました。
・日本の海と船による物資輸送の大切さ
・船の大きさや速さ
・世界の港や、いろいろな航路(パナマ運河・スエズ運河)
・船員・船長の仕事や経験談、船員になるには
 また、学生によるロープワーク・手旗信号の実演講習のあと、イベント会場からターミナル内を皆で移動して、桜島フェリーの「第二桜島丸」に乗り込みました。
 通常は片道約10分で鹿児島港と桜島港を行き交うフェリーですが、夏休みなどの期間中は「よりみちクルーズ」と称して約50分間の周遊クルーズを行っているそうです。今回は
団体で同クルーズを利用し、最上デッキをほぼ貸し切り状態にして、水族館の学芸員の方や市教育委員会の地学専門家、海洋会メンバーなどによる4 つのミニ講演も実施されました。
(ミニ講演主題:「錦江湾はどのようにして生まれたの?」、「錦江湾の魚たち」、「安全のための航海」、「船はどのようにして走るの」)


4.講演者雑感

 講演のあとの質問では、子供たちから「船長になったきっかけは?」「船長になるまで何年かかりましたか?」「船長で怖いことはありましたか?」「船に酔ったりするのですか?」「プロペラは何で作られているのですか?」など多くの質問が出て、とても興味を持ってくれたようでした。
 また、手旗とロープワークの体験講習では、見よう見まねで苦労しながらも学生の手の動きに合わせ、成功すると子供たちはみな声を出して喜んでいました。
 錦江湾クルーズ中のミニ講演では、噴火を繰り返してできた姶良(あいら)カルデラや阿多カルデラ等から成る錦江湾の話や、水深が230m を超えるところもある錦江湾に生息するいろいろな魚や生物についてのクイズなど、大人でも勉強になる話がたくさんあり、子供たちも周りの景色を見る間もないくらい真剣に聞き入り、楽しんでいました。船や船員、海運のこと、そして目の前に広がる素晴らしい錦江湾という海が世界の海につながっていることを地元の子供たちに伝えていきたいという海洋会鹿児島支部の方々の強い思いが、第2 回目の海事講演会の開催につながったのだと感じましたが、今後とも船長協会として協力を続けていきたいと思います。


(常務理事 鐘ヶ江 淳一 記)


生徒達の感想文

生徒達の作文/ /

 


LastUpDate: 2024-Apr-17