第199回 北海道苫小牧市立開成中学校
第200回 北海道苫小牧市立青翔中学校

(一社)日本船長協会事務局   

北海道苫小牧市立開成中学校
北海道苫小牧市立青翔中学校

 

1.開催日時

 平成30年7 月19日(木)
  苫小牧市立開成中学校
    10:15~10:45/10:55~11:25
  苫小牧市立青翔中学校
    13:55~14:25/14:35~15:05

2.紹介

 7 月19日(木)に苫小牧市でキャリア教育セミナー「海の仕事へのパスポート」が昨年に引き続き実施されました。苫小牧市での「海の仕事へのパスポート」は、苫小牧市教育委員会、(公財)日本海事広報協会、北海道運輸局が中心となり実施されたもので、人々の暮らしと密接に関係している海の重要性を多くの生徒たちへ伝えること、海に関わる仕事を伝えることで、多くの生徒たちに職業に関する知識の幅を持たせ、更に、海に関わる職場で「働きたい」と考える生徒を育成することを目的に実施しています。
 冒頭は全校生徒に向けて30分の基本講演を実施。日本と海、海事産業の関係を紹介。基本講演終了後に、船員/造船/港/水先人/教育/公務員/海洋研究/海上保安庁の8 つの仕事から、生徒自身が興味のある講話を選択し、聴講する分科セミナースタイルをとっています。8 つの分科会は1 講話30分とし、2 回実施。生徒は2 種類の講話を聴くことができるようにしています。講師の方と近いところで話を聞けるよう、なるべく少人数にて分科セミナーを聞かせたいとの学校側の要望もあり、午前中に開成中、午後に青翔中と会場を移してセミナーを実施。分科会の講師の方々には1 日4 回講演いただく過密スケジュールとなりました。

3. 講演内容

 参加生徒数は、開成中は44名、青翔中は208名。そのうち、日本船長協会 会長葛西様に講師を務めていただいた「船員」の仕事について講話を受けた生徒数は、開成中は1 回目5 名/ 2 回目7 名の計12名、青翔中は1 回目28名/ 2 回目26名の計54名となりました。写真や映像を多用し、船のスピードをウサイン・ボルトがもつ100メートル競走世界記録と比較するなど、中学生達が興味を持ちやすいような手法や話題を取り入れていただきながら、海運の必要性について、船の種類、船員の仕事や生活について、船員になるために必要なことなど、体験談を交えながら講話いただきました。


4.講演者雑感

 苫小牧市では昨年に引き続き2 回目の実施でありましたが、海事産業が盛んな苫小牧に住む中学生であっても、海事産業に対する知識は乏しいと感じました。船員に関わらず、多くの話が、彼らにとって初めて聞く話だったようです。セミナーに参加した生徒たちからは、以下のような感想がありました。
「日本への輸入品は、飛行機の輸入が一番多いと思っていたけど、船での輸入が主だった事にすごく驚いた。海の仕事ってあんまり種類がないと思ったけど、たくさんの仕事があって、その全部が大事だということも学べて良かった。」
「船員は、船長のイメージしかなくて全員同じようなことをしているのかと思ってたけど、役職によってやってることが全然違うし、人数がけっこう少なくて驚きました。」
「船での貿易がなくなったら、日本にある食料はほとんどなくなってしまうことにおどろきました。大変な仕事ですが、海だから見られる景色、動物についても見られるので、楽しそうな仕事だと思いました。」
 海事産業が盛んな町だからこそ、より一層生徒達に海事産業の重要性について理解を深めてもらい、願わくは将来はその海事産業を支える人になってもらいたいと強く感じています。
 海に携わる方々のご協力を得て、次年度以降も苫小牧市で継続して同様のセミナーを実施し、多くの生徒に「海の仕事」の魅力を伝えて参りたいと考えております。
 末筆ながら、北海道胆振東部地震の被害に遭われた皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。一日も早い復旧を心より、心よりお祈り申し上げます。

((公財)日本海事広報協会 齋藤 路子 記)

 


LastUpDate: 2024-May-02